宅建の合格点、決め方は?今年はどうなる?
宅建の合格点は、ここ10年ほどの間は32点から36点の間で推移しています。
過去5年間の具体的な合格点は以下の通りです。
平成26年 32点
平成25年 33点
平成24年 33点
平成23年 36点
平成22年 36点
平成22年・平成23年の試験では受験生に衝撃が走りました。
これまで7割とれば確実に合格できると考えられていた宅建試験で合格点が2年連続で7割を超えたからです。
(過去には平成14年の試験で合格点が7割を超えたことがあります。)
「以降、7割を超えることが常態化するのでは?」と危惧されましたが、平成24年以降の試験では再び、合格点が7割以下に下がっています。
ただし、これは試験の難易度が下がったからではなく、難しい問題や正解しにくい個数問題が増加したためです。
試験の難易度自体はゆっくりとですが、毎年、確実に上がっているものと見るべきでしょう。
宅建の合格点はどのように決まっているのか?
宅建の合格点の決め方については公表されているわけではありませんが、おそらく合格者数ではなく、合格率を基準として決められているものと考えられています。
つまり、一定の合格率の範囲に収まるように、合格点を決めているであろうということです。
このことは直近15年程度の試験合格率が、きれいに15%から18%の範囲に収まっていることからも間違いないでしょう。
ちなみに最終的に合格点を決定しているのは国土交通省であると考えられます。
残念ながら、国土交通省がどういう意図があって、合格率をこの範囲に収めようとしているのかまではわかりませんが。
今年以降はどうなる?
今年以降の宅建試験の合格点は、7割以下で推移するものと予測されます。
理由は以下の通りです。
・試験実施者側は、基本的に合格点を7割以下におさえたいたと考えているものと予測される。
・試験実施者側が合格点を引き下げる手段として個数問題を増加せることが有効であることに気づいた。
平成22年の試験で合格点が7割を超えてしまったことを受けて国土交通省は財団法人不動産適正取引推進機構に合格点を引き下げることを指示したはずです。
その指示を受けて財団法人不動産適正取引推進機構は試験の合格点を引き下げるべく、問題の難易度を引き上げるということをやったのですが、その程度のことでは合格点を引き下げることができなかったわけです。
そこで正解しにくい個数問題を増加させたところ、その効果が顕著にあらわれた。
大体はこういうストーリーでしょうね。
試験実施者側が合格点を引き下げることができる「個数問題の増加」という確かな手段を手にした今、少なくともここ数年の間は、試験実施者側の意図に反して合格点が7割を超えてしまうということはないでしょう。
まとめ
・宅建の合格点は、32点から36点の間で推移している。
・宅建の合格点は合格率を基準として決められているものと考えられている。
・今後の合格点は、個数問題の増加の影響もあり、7割以下で推移するものと予測される。
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